無人ホテル運営の裏側

無人ホテル運営の裏側

【無人ホテル運営者必見】宿泊者人数の過少申告(詐欺)対策まとめ

【無人ホテル運営者必見】宿泊者人数の過少申告(詐欺)対策まとめ

こんにちは、複数の無人ホテルに携わっている興太です。

最近、実際の宿泊人数が予約時の申告より多いというケースが複数発生しており、運営面での課題となっています。無人運営である以上、「人の目がない」ことを逆手に取られるリスクも避けられません。

本記事では、私自身の経験をもとに、宿泊人数の過少申告が起こる主な理由と、効果的な対策方法をまとめました。同じようなお悩みを抱えるオーナー・運営者の方の参考になれば幸いです。


🛑 宿泊者人数の過少申告が起こる主な理由

  1. 予約時の情報入力ミス
    本当は大人5名の予約が必要だったのに、デフォルトの「大人2名」のまま予約を確定してしまった。
    ※多くのOTAでは検索時の初期設定が「大人2名」となっており、そのまま進めてしまうことがあります。
  2. 宿泊費を安くするための意図的な虚偽申告
    実際には4名で宿泊するのに、2名で予約して料金を抑える。
  3. 子ども・添い寝に対する認識の違い
    「6歳未満は無料」と記載していても、「小学生でも小さいから添い寝でOK」と自己判断するケース。
  4. 無人ホテルはチェックが甘いという先入観
    「代表者の写真だけでバレないだろう」と考えて、過少申告を繰り返すリピーターも存在します。
  5. グループ内での情報共有不足
    代表者が2名で予約したが、他メンバーが勝手に友人を誘って4名で宿泊していた、など。
  6. チェックイン後の“こっそり合流”
    予約通り2名でチェックイン → 深夜や翌朝に他のメンバーが合流。
  7. 最大定員=宿泊人数と誤解している
    「最大6名OKなら、何人で予約しても6人泊まれるでしょ」と誤認するケース。
  8. 外国人ゲストの人数課金に対する理解不足
    海外では1室単位の料金が一般的なため、日本式の人数課金の仕組みを理解していない。

🔧 現在実施中の対策

  • 自動送信メールでの注意喚起
    OTA上の注意欄は見落とされがち。予約完了時・宿泊前日に送るメールに注意事項を記載。
  • チェックイン端末での明示
    チェックイン画面に「人数の過少申告は詐欺に該当する可能性あり」と表示。

💡 今後導入を検討している追加対策

  • チェックイン時に宿泊人数を再入力させる
    「本日の宿泊人数を入力してください」と表示し、予約人数と異なれば警告。
    ※ホテルシステムなどでのカスタマイズが前提。
  • 同行者全員の顔写真提出
    代表者以外にも顔写真提出を促し、予約人数と写真枚数が一致しない場合は警告。
  • 違反者の再予約制限(ブラックリスト)
    清掃時などで違反が確認された場合、次回以降の予約を制限・割増設定にする。
  • 販売方式を「部屋売り」に変更
    1人単位の課金をやめ、1室いくらの設定にすることで過少申告の意味をなくす。
  • 定額制プランの導入
    例:1〜4名までは同一料金とし、申告人数による価格差を排除。不正の動機を減らす。

🔚 おわりに

無人ホテルは省人化・効率化が強みですが、同時に「チェックが甘い」と思われやすく、不正リスクもあります。

人数の過少申告は重大なルール違反です。だからこそ、「バレる仕組みを作る」ことや、「不正にメリットがない設計にする」ことが非常に大切です。

私たちも日々試行錯誤を重ねていますが、この記事が少しでも施設運営のヒントになれば嬉しく思います。