【2025年版】観光戦略の立て方｜国内とインバウンド需要をどう読む？

2025年3月23日

✍️ 結論：2024年のデータをベースに、確実性の高い戦略設計を!

2025年の観光戦略を立てるにあたって重要なのは、過去のデータに基づいた現実的な予測です。
特に中国市場に関しては、ビザ緩和の影響で回復の兆しが見えるため、2019年の実績値を参考にするのが妥当です。
その一方で、全体的なベースラインは2024年の数字を活用することで、大きく外さない戦略が可能になります。

今日の内容

1. 　需要予測が戦略の出発点

2. 　インバウンド（訪日外国人旅行者）の予測と中国の見通し

3. 　国内旅行市場の見通し

4. 　沖縄の月別チャート作成と予測方針

5. 　集客戦略の優先順位と切り替え判断

6. 　まとめ

🔍 需要予測が戦略の出発点

観光戦略を立てる上で欠かせないのが「需要予測」

この記事では、最新の統計データや大手旅行会社の予測を参考に、国内・インバウンド両方の観光客数の予測を確認しながら、月別チャート作成と戦略設計の方針を整理していきます。

🌏 インバウンドの予測と中国の見通し

2025年のインバウンド予測数は約4,020万人
→ 2024年よりやや増加とされ、引き続き堅調な成長が見込まれています。

注目の中国市場
→ ビザ緩和などにより、2019年の水準まで回復する可能性が高く、予測には2019年の訪日中国人旅行者数を使用するのが適切と判断しました。

🏡 国内旅行市場の見通し

2025年の日本人旅行者数は約3億500万人（前年比102.7％）
→ コロナ前を上回る見通しで、国内需要は引き続き安定的。

沖縄の集客戦略も、2024年実績をベースに予測するのが安全です。

📊 沖縄の月別チャート作成と予測方針

2025年の沖縄観光戦略のベースとして、以下のような方針でチャートと予測を作成します。

①国内・インバウンドともに、2024年の実績値をベースに予測

②中国については、2019年の数値を参考

月別チャートは、「沖縄県入域観光客統計概況（令和5年1〜3月・令和6年4〜11月）」をもとに作成

🎯 集客戦略の優先順位と切り替え判断

①まずは日本人観光客をメインターゲットに設定（全体のパイが大きいため）

②稼働が伸び悩む場合は、料金調整を検討（一定の価格ラインを設ける）

③それでも集客が難しい場合は、インバウンド向けプロモーションに切り替え

④国別プロモは、予約傾向や時期、利用チャネルをセットで分析し戦略化

🧭 もう一歩踏み込む戦略：国別・時期別の使い分け

⏰ 国内市場も「時期別戦略」が鍵

・需要が高いのは3月（春休み）・7〜8月（夏休み）

・逆に、5月・6月・10月・11月などの閑散期は、早期割引・県民割などの対策が効果的です。

🌐 インバウンドは「国別予約タイミング」を考慮

・台湾・香港：直前予約が多いため、直前プロモが有効

・中国：団体・イベント型予約が多く、早めのプロモ設計が必要

注意点

インバウンドに対する“割安感”の認識

円安の影響で、日本の宿泊料金はインバウンドにとって実質的に「値引き済み」状態。この見方は非常に重要。
無理にインバウンド向けに全体料金を下げるよりも、ターゲットを絞ってプロモーションする戦略が正解。

まとめ

2025年の観光戦略は、2024年を基準に、国別特性を理解して柔軟に動ける体制づくりがポイントです。
特に沖縄のような観光依存度が高い地域では、「日本人をベースに、インバウンドで調整」という基本戦略が有効です。
その上で、国別×時期別の戦術を積み重ねることで、予約率・売上の最大化が狙えます。